君たちはどう投資するか？（日経225編）　最強のインデックス投資法を探索する！　▲（マイナス）５％ルールの弱点！　高値づかみの谷の罠！編

本記事では、筆者（midori）が行った「日経255を対象とした投資シミュレーション」について記載しています。「マイナス5％ルール投資法って普通の分割投資に比べてどうなの？」とか「一括投資と分割投資だとどっちが儲かるのか？」みたいな問いに自ら答えようとした試みです。投資シミュレーションの詳細（レギュレーションや比較する投資手法）については前回のSP500篇をご参照ください。

・今回は日経225の1977年からのデータをもちいて15年投資をした場合の利益を投資手法ごとに比較します

免責事項：本記事の考察、データは筆者（midori）が行ったシミュレーション結果に基づきます。シミュレーションは筆者作成のpythonプログラムで行っております。プログラムはバグってる可能性もあり、結論も正しいとは言い切れません。それを踏まえた上で本記事をお読みください。

日経225のお値段の推移ですが、以下のようになっています。SP500は基本右肩上がりですが、日経225は1990年にピークを迎えその後「大暴落（バブル崩壊）」を経験して低迷し、ようやく2024年最高値に戻すという、厳しい投資環境です。また、ドルだてのSP500と異なり円立ての投資を行う場合、為替の影響は受けません。

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投資シミュレーション結果（日経225）

今回は日経225のデータを用いて1977年からシミュレーションを行ないました。

最大利益、最小利益、平均利益、勝率は以下のごとしです。

記号	最大利益	最小利益	平均利益	勝率
split5	14,049,400円	-5,079,450円	2,167,410円	0.5974
split10	23,057,716円	-6,553,964円	3,585,813円	0.5364
m5pr	24,062,789円	-6,368,918円	998,004円	0.3830
split5+m5pr	28,460,169円	-6,805,502円	1,846,023円	0.5001
yearfirst	31,044,126円	-7,128,774円	4,805,822円	0.5903
alump	37,395,104円	-7,648,373円	3,133,976円	0.5457

まぁ赤い。グラフの利益マイナスの期間は赤くしているのですが、SP500に比べて赤いですね。そして、特にマイナス5%ルールが爆死しています。勝率が4割を切っています。

マイナス5%ルールの弱点の分析

日経225でのマイナス5%ルールの結果を分析してところ、爆死の大きな原因は「マイナス5%下落した段階でも高値でその後も値を下げちゃうのでマイナスになる」というものでした。私はこれを「マイナス5%下落時の高値づかみの谷の罠」と名付けたいと思います。

株価が急激な値上がりがあったあとに、その株価が5%程度下がっただけでは、まだまだ下がるというような状況でした。日経225は低迷した期間が長いので、マイナス5%ルール投資法では高値つかみを連発してしまい、勝率を落としてしまったようです。マイナス5%ルールは投資塾ゆうさんがSP500の騰落率を観察して編み出された技です。ですから、日経225のような投資環境にはうまく適用できないのかもしれません。高値つかみの罠はマイナス5%ルールの弱点と言えるでしょう。

なお、一括投資の場合は安い時期に買える場合が多く、高い時期に買ったとしても天井からすぐに下落してしまっているので、勝率はまだキープできています（最大損益は最も大きいですが。入金の8割弱が消える場合もありました。日経225は厳しい投資環境です…）。